とある日の備忘録
7月某日、正午ごろ、私は池袋駅に降り立った。
目的地はそう、東京建物Brillia HALL。
音楽劇「GREAT PRETENDAR」を観劇するためである。
BELOVEの衝撃から早や9か月。
すっかり私はキスマイに興味深々になってしまい、中でもあのドラマで編集者だった宮田さんのことを考えない日はないぐらいに陥ってしまった。
理由ははっきりこうだとは分からないけれど、BELOVE第2話の「ほら、これで一緒だろ?」から徐々に傾いていき、Nemophilaで完全に落ちてしまったということは言える。
とにかくその宮田さんが舞台をやるという発表を3月の下旬辺りで見てから一目でいいからお目にかかりたいという気持ちになり、ついにその日を迎えたというわけだ。
芸能人で会ってみたいという気持ちになったのはこの人が初めてだ。
ええ、マジです。
初めて生で見たジャニーズはこの人になりました。
本当です。
別のジャンルならいくらでもあるんですが。
武豊さんっていうんですけど。
ええ、競馬の。
私、その方をもう干支一周分以上は追ってまして。
そんな話はどうでもいいですね。
つまり私にとって宮田さんは武さんなんです。
意味が分からないですよね?
私も分かっちゃいません。
閑話休題。
池袋に降り立った私は地図や案内に従ってブリリアホールへ向かう。
地図が読めるときと読めないときがあるので、複雑な道じゃなくて良かったと内心思いながら歩いていき、オタクたちの写真でよく見た建物を目にする。
とりあえず建物と宮田さんの生写真をパシャリ。
恥ずかしかった。
なんとなくすぐ入るのは躊躇われて、ブリリアホールの前の広場を少し歩く。
そこにはアニメイトのカフェがあり、うたプリとコラボしているようで、なんとなくその周りを一周する(怪しい)。
宮田さんのおかげでトキヤさんは分かるけど、こんなにキャラいるんやなと思いながらトキヤさんを撮る。
意を決して出陣じゃと思いながらブリリアホールに入る。
ここらへんの私は一人芝居モードである。
俯瞰で見たら紫のアイテムをつけた女が怪しい動きをしているように見えただろう。
なんかごめんなさい。
エスカレーターで上がると奥の方にKAMIGAの宮田さんとウナコーワのキスマイさんとグレプリのパネル(?)が並んでる。
これもファンたちの写真で見た。
御多分に漏れず私も並んでサクッと撮る。
もはや記録なので映えとか知らない。
消毒をしてチケットをちぎってもらい先に進む。
そうだ、パンフを買おうと購入。
赤くて自分が映る。
自分の席があるところまでエスカレーターで上がる。
お手洗いで整えて着席。
当ホールの評判を調べたら芳しいとは言えなかったが、多分大丈夫だろうと判断し、双眼鏡を取り出した。
今日ほど双眼鏡を持っててよかったという日はない。
広い競馬場で馬を追えるから舞台での宮田さんを追うのはきっと容易い。
そう判断してステージ下の照明にピントを合わせて開演を待つ。
緊急事態宣言を受けて当日券を販売していなかったけど、お客様結構いらっしゃる。
ただ自ら観劇に行くのは初めてだからこれがどの程度か分からない。
紫のワンピを着てた人や宮田さんのアクスタを持ってた人、KAMIGAやウナコーワを撮ってた人は宮田担およびキスマイ担だとは思うけど、この会場の中でその割合はいかほどか。
まあとにかく多くのお客様の目に宮田さん演じるエダマメが映るんだよなと思うと自分勝手なエモーショナルが増していく。
13時となり幕が上がった。
冒頭は取調室のシーン。
刑事がエダマメの取調に難航していたところ、エリート検事である北大路が現れ、エダマメと回想していくところからストーリーが始まっていく―――。
何度か原作ありの作品を見ていて、そのイメージに引きずられてしまい作品に集中できなかったという経験から原作のアニメは未履修のまま臨んだので、見事に騙されましたね、エダマメと一緒に。
まっさらな状態で見たい人がいるでしょうから詳細は省きますが、二転三転するストーリー展開に引き込まれました。
他キャストさんに目を向ければローラン役の美弥さんに目を引かれた。
宝塚ってハマったら沼なんだろうなと感じている。
それぐらいローランの美弥さんは美形だった。
さて双眼鏡で見た宮田さんについても書かねばなるまい。
あっ通報はしないで下さいね。
まずは初めて見たときに誰もが思うことだろうけど、顔小っちゃ!手足細っ!長っ!目大きっ!スタイル良っ!という言葉が脳内を駆け巡る。
双眼鏡越しにそう思うんだからきっと実物大はもっとだろうというのは想像に難くない。
開演前にピントを合わせたおかげで細かく見ることが出来た。
首に光る汗、血管とか筋とかも見える。
私はとあるシーンで宮田さんの旋毛をまじまじと見てしまったことをここに白状します。
お願いします、通報しないで下さい(汗)
とにかく宮田さんはほぼ出ずっぱり。
下手にはけたと思ったらすぐにセットの上の方にいたり縦横無尽に駆け回り、衣装も何パターンかあるし歌も踊りもしてるしで、パワフル&タフネス。
演技をどうこう言える立場じゃないし、巧拙の判断をする立場じゃないけれど、何の違和感もなく宮田さん演じるエダマメがステージにいた。
宮田さん巻き込まれる系主人公が似合いますよね。
舞台と並行して今年キスマイ10周年だからそれ関連の仕事もあって、目に見えて忙しいだろうになんて自分勝手な感傷にも陥る。
自分の行った日なんてあの後FNSに出てましたからね。
私は行き帰りでも疲れたというのに。
マジでパワフル&タフネス。
私だったら脳味噌も身体も混乱する。
やわじゃできない職業だなと感心してしまう。
ストーリーが全部終わり、カーテンコール。
双眼鏡で見たい、でも手が腫れるぐらい拍手したいでここが一番私的に忙しかったかも。
だって並大抵の気持ちで挑んだわけじゃないだろうから、それに心ばかりの気持ちを返したいじゃないですか。
宮田さんはいつもの笑顔を見せて手を振られていた。
幕が下りるギリギリまで手を振られてたからそれに拍手で答える。
こうしてこの日のグレプリは終わった。
退場の案内があるまで半ば放心状態。
どう考えても一日に摂取できる宮田さんの量を超えていた。
20分の幕間でも私は立たなかったから身体はバキバキだけど、それは幸せなバキバキですよね。
案内があったのでエスカレーターで地上まで下りていく。
夢心地のような気持ちは続く。
途中エスカレーターから足を下したときに足首に衝撃が走ったけど、それ以外は陶酔してしまった。
あっ最後に女子たちに混ざって生写真とブリリアホールの入り口は撮りました。
このときは恥ずかしくなかった。
そうして私は途中お手洗いを挟んだけど直帰した。
帰ってる間はずっと信じて下さい!双眼鏡の向こうにいたんです!と脳内が謎の訴えをしていた。
だってそこにいたんですもん……。
というわけで私は池袋から無事帰宅し、その後のモエラジやFNSを堪能したのでした。
何もかもが初めての体験だったのですが、大いに楽しめました。
この日まで見ることをモチベーションに自分を整えていましたが、これからはこの日のことを思い出に自分を整えようかと思います。
いつの日か王子様~と叫べる日が来ることを願って、この文章を終わらせたいと思います。
それでは。